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第1部 一章【財前姉妹】その14 第十六話 準々決勝へ

Penulis: 彼方
last update Terakhir Diperbarui: 2025-08-23 10:00:00

200.

第十六話 準々決勝へ

 ミサトは新人王を獲ったのもあり、その実力と美貌で既にファンが沢山いてミサトの後ろにはギャラリーが必ず大勢いた。

 現代麻雀の行った人気投票でも実はミサトは8位という上位者だったのである。ちなみにマナミは14位でカオリは25位だ。やはりタイトルホルダーの人気はすごい。

 なのでミサトファンはある事に気付いていた。それは、井川ミサトは今大会で放銃による失点をここまで全くしていない。ということ。(差し込みを除く)

 リーチ後すら振込みにならない。そもそもリーチをあまりしないし、したとしても絶好の手でリーチしてる場合が多いため、ほとんどアガリをものにしている。

 本戦一回戦でカオリに敗れた小林賢も井川ミサトの美しさに惚れて、二回戦以降は会場係を手伝いながらミサトの麻雀を会場係の河村弘プロと一緒に見てた。河村も新人王戦決勝でミサトに敗れてからというものミサトの大ファンだった。

「しかし本当にこの子は新人なのかね。なんて守備力だよ。茨城の新人女流が強すぎるってのは聞いてたけど。『財前姉妹』と『護りのミサト』か。しかも全員美人」

「センスも抜群にいいっすよね。浮き牌の交換をその都度面倒くさがらず緻密に行うし。ビタ止めも、したらおしまいじゃなくてそれを止めて作り直してテンパイさせて、それでもリーチしないという慎重さ!」

「頑張って作り直して止め切ったら調子乗ってリーチしたくなるもんだけどな。ミサトちゃんは冷静だ。全然調子に乗らない」

「ツモ!」

ミサト手牌

①④④⑦⑦2255東東南南 ① ドラ東

「2000.4000」

 上家が①-④-⑦待ち。対面が2-5待ちの2軒リーチを受けつつ①単騎でツモアガるミサト。

「決まったな」

「ええ、これで井川ミサト

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